ピエーロ・レギト
昔も今も、レースに出場するお客さんが、 |
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かつて私は、レーシングメカニックとして、イタリアルノーのワークスチームで働 いていました。その頃、ルノー8、アルピーヌA110はイタリアの小排気量のクラスでもかなり強く、全盛期といわれた時代。あちこちの有名無名レースに参加したものでした。 それから、F2からF3000のメカニックを経験し、世界中を転戦したものです。ところが愛娘が生まれて、大きくなってくるのにそんな仕事をしているといっしょにいられる時間がないんですよ。だから、家で落ち着いてできる仕事はないか、と考えたんですね。そこで思いついた仕事が、今のアルピーヌ・レーシングメカニックだったのです。 イタリアはクラシックレースが盛んなところで、昔自分がメカニックを担当したドライバーたちや車そのものが、今もクラシックカーラリーに出ているんですよ。そのメカニックをやろうと。そう思ってこの「ピエーロ・レーシング」を作ったんです。 もちろんイタリアは世界的に見てもレギュレーションがかなり厳しいところです。クラシックカーに求められるハードルは高いですが、やりがいはあります。 去年は、アルピーヌでレースに出場したお客さんが、ヨーロッパクラシックカーラリー選手権で総合2位〈シリーズポイント2位〉にまでなりました。1位との差が冬のスエディッシュラリーにでたかどうかの違いだから、実質的には限りなく1位に近いと言っていいでしょうね。 ・ 今も昔も最大の関心事は、レースに出場するお客さんが、自分がかかわった車で勝つか勝たないかってことです。 勝てばうれしい、成績を残せなかったらがっかりしますよ。
profile: イタリア 「ピエーロ・レーシング」の代表。 |
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